人種差別について思うこと

メーガンの発言が話題になり、世論もアメリカとイギリスで大きく分かれているようですね。「アメリカ人のメーガンには、王室に嫁ぐことがどれほどの覚悟を必要とするかがわからず、単にセレブになれると思っていたのではないか」という意見が、皇室のある日本でも多いようですが、人種差別に敏感なアメリカではメーガンに同情する声が多いとか。

フランスは現在は共和制なので王室もなく、また移民が多いため人種差別にも敏感な国です。なので、世論もアメリカに近いかと思いきや、そうでもなさそう。同じ欧州の国ということで、英国の伝統への敬意も多少はありますし、歴史の重みある制度や体質が一個人の私的な希望でそう簡単に変えられないことはよくわかっているからでしょう。

私が長いフランス生活で感じることは、有色人種(特に黒人)が人種差別に過敏に反応(いわば被害者意識過剰)していても、実際には人種が原因の問題とはいえないケースもあるのではないかということ。白人が全く人種差別の意図なく言ったことやしたことでも、ちょっと自分に不利だと過敏かつ大げさに反応する人をたまに見かけます(かといって差別意識を持つ白人もいないとは言いませんが。特にパリの一部の高級住宅街…)。

一方で、人種差別という言葉には白人が一番優れているという考え方が透けて見えるので、黒人ほど人種差別を感じていない(のではないかと思われる)アジア人でも、(ご親切に)この言葉で擁護されたりすると、(外から見たら自分は差別の対象なのだと)愕然としたりしませんか。例えば最近、韓国のアイドルグループBTSに対してドイツの番組司会者が侮辱的なコメントを発したことが「人種差別」だと話題になりましたが、私はむしろこのコメントが人種差別と主張されたことにショックを覚えました(普段からあまり黄色人種の差別を感じていない鈍感な人間なのかもしれません)。仮にこういう主張をして異議を唱えたのが白人だとしたら、偽善的ともとれるし、「上から目線」的にも感じられてイヤな気がしますね。

とにかく人種による差別という概念自体が消えて、こんなこと誰も考えなくなる日が早く来ればいいなと願います(残念ながらコロナのせいでアメリカではアジア人に対する偏見が強くなっていると聞きますが)。